日本酒を飲む際に、酒米を気にして飲んだ経験はありますか??
ワインで言ったら「ブドウ品種」
日本酒で言ったら、「銘柄」や「産地」、純米酒などの「特定名称」を気にする人はいても、「酒米」……つまり「酒造好適米」までは気にして銘柄選びをしている人は少ないのでは??
そんな疑問から、メジャー酒米「山田錦」や「五百万石」を除いた……
いわゆる「マイナー」な酒米を一挙ご紹介!!
今後の銘柄選びの手助けに少しでも貢献出来れば本望です!!
それでは、張り切って参りましょう(≧▽≦)
まずは……
美山錦
「山田錦」「五百万石」に次いで生産量3位の酒造好適米の酒米で、「たかね錦」突然変異により誕生した長野県オリジナル酒米。
心白が大きくクセがなく、スッキリした味わいのお酒に仕上がる傾向。
▼「美山錦」を使ったお酒▼
出羽燦々
1985年に11年の歳月をかけて、山形県立農業試験場庄内支場が「美山錦」と「華吹雪」を交配して生み出した山形県独自のオリジナル酒造好適米。
柔らかく、幅のある酒質に仕上がるのが特徴。ファンも多い人気急上昇の酒米。
▼「出羽燦々」を使ったお酒▼
愛山
「山田錦」×「雄町」の酒米。
心白が大きく溶けやすい性質のため、蔵元の技術が味わいにダイレクトに反映されると言われる酒造好適米。
濃厚で優雅な味わいになる傾向がある。
爽快純米吟醸向き❗
▼「愛山」を使ったお酒▼
秋津穂
「あきつほ」と読みます。
以前は広島県で栽培されていたが、現在では高知県と奈良県くらいでしか生産されていない。
「日本晴」と「ヤマビコ」の交配によって誕生した品種で、倒れにくく栽培しやすいが、ごま葉枯病に弱い特性がある。
やや大粒で、日本酒米より食用米になることが主流!
ただ、「風の森」との相性はよく、あっさりフレッシュな味わいになる傾向。
▼「秋津穂」を使ったお酒▼
華錦
熊本県初のオリジナル酒造好適米。
「山田錦」と「夢いずみ」の掛け合わせで誕生した育てやすく仕込みやすい酒米。
玄米が大粒で、心白が大きく「山田錦」より穂長が短いため、倒れにくく栽培しやすいのが特徴。
▼「華錦」を使ったお酒▼
北錦
「なだひかり」と「五百万石」の交配により誕生した酒造好適米。
栽培地域は、兵庫県の但馬・丹波地方で多く栽培されており、そこまでメジャーなお米ではない。
ただ、大粒で心白が大きく、麹菌の生育がスムーズに進むため、良質な麹が出来ると言われています。
爽快な味わいと、キレのあるお酒になる傾向があります。
▼「北錦」を使ったお酒▼
越淡麗
「山田錦」と「五百万石」をかけ合わせにより作り上げた新潟県の酒造好適米。
稲穂は長く倒伏しやすいデメリットはありますが 大粒で高度精白に耐えうる大吟醸向きの酒米。
口当たりがまろやかでふくらみある味わいでありながらキレある淡麗辛口になる傾向。
近年、酒造業界からも注目される酒造好適米❗
吟のさと
2010年に「山田錦」と「西海 222 号」の掛け合わせにより誕生した酒米。
やや「晩成型」の酒米としても知られており、「山田錦」と似た品種で、山田錦と比べて稲穂は短く耐倒性に優れている。
心白整粒率が高く、タンパク質含有率は低め。
お米の旨味を感じるキレのいいお酒になる傾向。
誉富士
静岡県産の酒造好適米で「 ほまれふじ」と読む。
平成10年に「山田錦」から突然変異により誕生した酒米になります。
タンパク質が少なく雑味のない酒質と、ふくよかな味わいになる特性があります。
心白の形状は「山田錦」にそっくりでありながら、「山田錦」とくらべると稲穂が短く、倒れにくいため栽培しやすいのも特徴。
▼「誉富士」を使ったお酒▼
改良雄町
雄町の改良品種として、「比婆雄町」と「近畿33号」を交配して作られた酒米。
雄町自体、栽培が難しい酒米として知られているが、山陰の山風ある厳しい気候に丈の長い雄町は倒伏しやすかった。
ただ、島根県民が「雄町」の高いポテンシャルに惚れ込み、試行錯誤の末に改良された酒米が「改良雄町」なのである。
▼「改良雄町」を使ったお酒▼
彗星
北海道のオリジナル酒造好適米で、北海道の酒米「吟風」と「初雫」の掛け合わせにより誕生!
大粒でタンパク質含有量が少ない特徴がある。
スッキリ淡麗な味わいになると言われています。
最近、コロナの影響で消費量が少なくなった酒米を消費すべく「彗星」を60%に削って (精米60)、食用米として
「食べる酒米 願いを米て」
の商品名で販売スタート!
願いを込めて……を、「米て」にしているあたり…にくいねぇ~💡
ひだほまれ
1972年に岐阜県高冷地農業試験場で、「ひだみのり」「フクノハナ」「フクニシキ」の3種の掛け合わせで誕生。
寒冷で標高の高い地域での栽培にも向いており、岐阜県に向いている人気の品種。
大粒でタンパク質が少ないのが特徴で仕上がりは飲みやすく、純米吟醸などに向く!
▼「ひだほまれ」を使ったお酒▼
松山三井
全国でも愛媛県のみで栽培される酒造好適米で、米粒も大きく、たんぱく質は少ないため酒米として最適な条件が揃っている酒米。
たんぱく質が多いと雑味やえぐ味の出る原因となり、白濁した仕上がりになることも。。
お米が大きいため、中心部の心白(デンプンが多い場所)を残しやすく、じつは「山田錦」よりもタンパク質が少なく、吸水速度はゆっくりで砕けにくいなどと酒米に向いた酒造好適米と言える!
▼「松山三井」を使ったお酒▼
朝日米
岡山県で栽培されている食用米。
コシヒカリやササニシキのルーツにもち、人工交配を行っていない歴史あるお米。
栽培の段階で稲穂からもみが落ちやすく、稲が倒れやすいという栽培困難なお米として知られており、そのため一時は生産の減少により、今や「幻のお米」とも呼ばれています。
上品でコクのある味わいになる傾向。
▼「朝日米」を使ったお酒▼
八反錦
1983年に広島県で「八反草」を改良した「八反35号」と「アホツキ」の掛け合わせにより誕生した酒米。
心白が大きく、酒米向き。
香りが強く、ふくよかでスッキリ淡麗な味わいになる特徴がある。
▼「八反錦」を使ったお酒▼
秋田酒こまち
秋田オリジナルの酒米になります。
2001年に「秋系酒251」と「秋系酒306」を交配して誕生した、 まだ生まれて20年ほどしか経っていない。
大粒であり、上品で雑味の少ないお酒になる傾向にあります。
お米の特性は「山田錦」に似ており、寒い地域でも栽培しやすい「美山錦」の特性を持ち合わせた、まさに「いいとこどり」の酒米!
▼「秋田酒こまち」を使ったお酒▼
玉栄
「たまさかえ」とよみます。
滋賀県と鳥取県を中心に栽培されている酒造好適米で、生産量もトップ20にはランクインするほどメジャーな酒米。
キレのある辛口の酒が作りやすいとされ、心白が発現しにくく吟醸酒には向かず、純米酒向き。
米本来の旨味を強く味わえるお酒に仕上がる事が多いとされています
▼「玉栄」を使ったお酒▼
佐香錦
2004年に登録された島根県オリジナル酒米。
早熟で大粒。
心白は多めで、まろやかでコクのあるお酒になる特徴があります。
島根県全体の1割強の生産量を誇る。
吟の精
1993年に登録された秋田オリジナル酒米!
吟醸酒に適した酒米を……
と開発されました。
大粒で、製造時にお米が割れにくく扱いやすい酒米で、お米の香りが綺麗に現れて「スッキリ」とした味わいになる特徴があります。
だだ、生産量はすくなく「絶滅危惧種」とも言われるほど稀少性は高い!
▼「吟の精」を使ったお酒▼
いかがでしたか??
少々長い記事になりましたが、日本酒を飲む時に特定名称や銘柄だけではなく、酒米にも注目して飲んでみると、また一つ楽しみが増えるのではないでしょうか??
それでは、楽しい飲酒生活を……(^_-)-☆
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