日本酒を勉強する中で…
日本酒でよく言われる「純米吟醸」や「ひやおろし」や「山廃」って何??
呪文のように聞こえてしまう良く聞く名称…
これさえ覚えておけば、日本酒を選ぶ指標になります!
今回はその中から「特定名称」の知識について徹底的に解説していきたいと思います。
特定名称とは?
まず、大きく分けて「本醸造酒」「純米酒」「吟醸酒」の3種に分かれます。
ポイントは「精米歩合」と「醸造アルコール」の有無
醸造アルコールとは??
でん粉質物や含糖質物から醸造されたアルコールをいいます。
もろみにアルコールを適量添加すると、香りが高く「スッキリした味」となります。
醸造アルコールを入れることで現れる効果は2つ!
1つ目は、清酒の香味を劣化させる乳酸菌(火落菌)の増殖を防止するという効果。
2つ目は、味わいの調整と微妙な味や香りのバランスを整える効果。
吟醸酒や本醸造酒に使用できる醸造アルコールの量は、白米の重量の10%以下に制限されています。
精米歩合とは?
お米をどれだけ磨いているかを表す数値。
お米は中心部にいくほど雑味が少なくなるといわれています。
良く聞く「獺祭2割三分」…つまり「精米歩合23%」と表記があれば、お米100%のうち、77%を削り、お米の中心部分(心白)を23%残した酒米と言うことになります。
ちなみに普段食べている白米の精米歩合は約92%。玄米の状態から8%ほどしか削っていないのです。
お米を削り、米の中心により近い部分を使うことで、雑味のないスッキリフルーティーな味わいになります。
上記で紹介した日本酒再ブームの火付け役「獺祭」の出現により、いかにフルーティーで飲みやすいお酒に仕上げるか⁉️
が、今のトレンドと言える!
今まで日本酒を飲んで来なかった人からは「白ワインみたいで飲みやすい!」「日本酒の概念が変わった」と新たな日本酒ニーズの獲得に一躍買った事は言うまでもないが、今までの日本酒ファンの中には「あんなの日本酒しゃない!」「個性がない」と賛否の分かれる意見があるのも事実。
特定名称の種類
種類は全部で8種類➕1種類
- 吟醸酒
- 大吟醸酒
- 純米酒
- 純米吟醸酒
- 純米大吟醸酒
- 特別純米酒
- 本醸造酒
- 特別本醸造酒
➕
- 普通酒
普通酒の定義
定義は特になく、「本醸造酒」「純米酒」「吟醸酒」の特定名称に区分されない日本酒のことを指す。
香りは控えめで、主張の少ない味わいのお酒が多いのが特徴です。
日本酒消費量の約7割が「普通酒」に分類されるお酒。
▼▼以前の「普通酒」の記事▼▼
本醸造酒の定義
「精米歩合70%以下の米や米麹、および醸造アルコールや水を原料にして造った日本酒」
「香味や色沢が良好のもの」
が条件になります。
添加できる醸造アルコールの量は、使用する米の重量10%までと決められています。
本醸造酒の特徴としては、吟醸酒よりも香りが抑えられシンプルな味わい
▼▼以前の「本醸造」の記事▼▼
特別本醸造酒の定義
上記の本醸造の精米歩合を60%以下に磨き上げたもの。
もしくは精米歩合が70%以下でも特別な醸造方法で製造された場合のみ特別本醸造と名乗れる特別措置もある。
▼▼以前の「特別本醸造」の記事▼▼
純米酒の定義
「米や米麹、および水を原料にして造られた日本酒」とのこと。
簡単に言うと、原材料を「米・米麹・水」のみで造られた日本酒。
精米歩合の制約はなく、あくまでも、原材料の制約があるのみ。
醸造アルコールは❌
お米本来の甘味と旨味を感じられる豊かな味わいになる傾向あり。
▼▼以前の「純米酒」の記事▼▼
特別純米酒の定義
上記純米酒の定義「米・米麹・水」のみで造られた精米歩合を60%以下に磨き上げたもの。
もしくは精米歩合が70%以下でも特別な醸造方法で製造された場合のみ名乗れる。
「純米酒」より特徴が分かりやすく、製造蔵元の個性やこだわりが現れやすい傾向がある。
▼▼以前の「特別純米」の記事▼▼
純米吟醸酒の定義
原材料が「米・米麹・水」のみで、かつ精米歩合を60%以下に磨き上げて「吟醸造り製法」で造られたお酒のこと。
「吟醸造り」とは……
「吟味して醸造することをいい、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、特有な吟醸香を有するように醸造することをいいます」
簡単には要約すると……
「丁寧に低温発酵させたお酒」
と解釈しちゃってもOK❗
フルーティでありながら、お米の旨味しっかりとコクのある味わいが特徴!
特に蔵元の個性が出やすいのが、この「純米吟醸」タイプ💡
▼▼以前の「純米吟醸」の記事▼▼
純米大吟醸酒の定義
上記の「純米吟醸」の精米歩合を50%以下にまで磨き上げたお酒。
より華やかで雑味ないフルーティーな仕上がりになる傾向あり!
日本酒際ブームの火付け役「獺祭」もこの「純米大吟醸」のクラス!
▼▼以前の「純米大吟醸」の記事▼▼
吟醸酒の定義
「精米歩合60%以下に精米し、米・米麹・水・醸造アルコールを原料に、吟醸造り製法で造られたお酒」
「固有の香味と色沢が良好であること」
が条件になります。
「純米吟醸」に醸造アルコールを足す!と覚えるのが一番早い!
よりフルーティな香りと吟醸香が楽しめる華やかなで美しいお酒になる傾向。
吟醸酒は、杜氏の腕が顕著に現れるクラスとも言われており、最後の味の調整で蔵の個性を出せるかがポイントになる。
▼▼以前の「吟醸」の記事▼▼
大吟醸酒の定義
上記の「吟醸酒」の精米歩合を50%以下にまで磨き上げたお酒。
香りがより強くなり、クリアな味わいのレベルが増す特徴がある。
▼▼以前の「大吟醸」の記事▼▼
最後に
数ある日本酒の中から自分に合った・自分の好きな銘柄に出会う為にも「特定名称酒」が何を意味するのかを理解する事はとても大切です。
日本酒のラベルには必ず記載されているため、まずは「自分は何が好きなのか?」を発見し……
「吟醸酒」が好きなら、まずは色んな「吟醸酒」を飲んでみて、その味を軸に精米歩合の低い「大吟醸酒」を飲んでみる……
醸造アルコールを省いた「純米吟醸酒」を飲んで比較する。
それを実直に継続していくとお酒の違いに気付き、その違いは「原料米」によるものなのか……
「生産地域」によるものなのか……
が段々と見えてくる!!
すると、「あっ!私は新潟県の五百万石のお米で造った大吟醸酒が好きなんだ!!」
と導かれる訳です。
1、まずは自分の指標(軸のお酒)を作る
2、飲み比べまくる
お酒は楽しく飲みましょう!!
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